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バレーボール✖️恋

第11章 球技大会



それから教室へと戻る途中、「そう言えば」と黒沢さんが口を開いた


「侑君は来なかったけどどうしたん?」

「侑?まぁ元々乗り気じゃなかったし昼寝してるかどっかで女とイチャついてんじゃない?」

「イ、イチャついてる…?ま、まぁ〜貴重な昼休みやしね、無理強いは出来ひんよな。」



ーーーいや、むしろ宮侑はいない方が平和な気がする。
角名君ひとりに押し付けるのは申し訳ないけど…。


「無理強いしなくても侑の事だからそのうち来んじゃない?俺も混ぜろって。」

「それやったら皆んな喜ぶやろなぁ。」

「意外とどっかで見てたりしてね〜(笑)」


口元に笑みを浮かべる角名君に、私と黒沢さんは顔を見合わせる
するとその時、後ろの方からズカズカと近づく足音が聞こえて来た


「昼練、随分楽しそうやったなぁ〜〜角名。」


足音の主はまさかの本人、宮侑だった。

げ。と思わず口元を引き攣らせる私の隣で、角名君はブフッと吹き出しそうになるのを堪えている


「え〜何?侑、面倒臭いから行かないって言ってたわりに気になって見てたの?」

「べっ、別に⁈偶然っ、たまたま目に入っただけやし⁈
可愛い後輩が弁当作ってきてくれたから中庭で食べとったんや‼︎
言うとくけど俺らの方が先に居ったんやからな⁈」


ムキになって返す宮侑に角名君は「はいはい。」と聞き流している

躱されたのが気に食わなかったのか、宮侑はムッと口を尖らせると今度はその矛先を私に向けてきた



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