第11章 球技大会
「あと打つ場所は手じゃなくてこのへんで打つ感じ。」
『っ、、』
伸ばした腕をスッと指で撫でられ思わず肩が跳ねる
び、、びっくりしたぁ〜…
まさか触られると思わなかったから変な反応しちゃったよ、、、。
出来が悪い私に優しく教えてくれるのは有り難いけど、これじゃ内容がちっとも頭に入ってこない。
ソワソワしながら助けを求めるように黒沢さんに視線を投げ掛けるけど、何故かニヤニヤとしながら親指を立てている
・・・・グーじゃないしでしょ。
とりあえず背中に密着している体温からなるべく距離を取ろうと身体を小さく縮こませると、角名君は何かを感じ取ったのかあっさりと身体を離してくれた
「ま、こんな感じであとはボールが回ってきた時にテンパらなければ大丈夫でしょ。」
『ゔ、、、はい、、、』
「こればっかりは練習して慣れるしかないかもね。」
『はい、頑張ります……。』
角名君、最初は渋々練習に付き合ってくれてる感じだったけど、何だかんだでちゃんと教えてくれるんだな
もっとクールな人なのかと思ってたから意外だったかも。