第10章 2回目の春
ーーー行ってしまった。
どうしよう、、と誰も居なくなった窓を見ていると黒沢さんが音もなく近づいてきてそっと耳打ちしてきた
「治君にあんな顔させるなんてさんてやっぱさんは凄いな?」
『ええっ⁈別に普通だと思うけど……。』
「いやいや、治君があんな風に表情コロコロ変えんの初めて見たで?
嬉しそうな顔したかと思えば照れた顔したり。
治君て基本ダウナーな感じやから別人みたいでビックリしたわ。」
『そう、、かなぁ、、、』
「ハッ‼︎てかそんな事より2人で一緒に帰るんやろ⁇
邪魔しちゃ悪いし私が間におったら治君に殺されそうやから先行くわ!」
『ちょ、えっ?大丈夫だよ、黒沢さんも一緒に帰ろ?』
「えーからえーから‼︎私の事は気にせんと2人で仲良く帰り?」
ーーーそんなんじゃないんだけどなぁ。