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バレーボール✖️恋

第10章 2回目の春



「うっさいねん‼︎イチャモンつける暇あったら自分のムラっ気どうにかせぇや‼︎
サービスエースは俺のが取ってんねんで⁈ようそれで人にポンコツ言えるな⁈」

「ポンコツはポンコツやろがいっ‼︎」


今度は額に青筋を立てた宮侑が治君の胸ぐらを掴み今にも殴り掛かろうとしたところで、信ちゃんがスッと2人の間に立った


「2人共ええ加減にせぇ、今はクールダウンの時間や。それにまだ人おるやろ?くだらない言い合いすんなら終わってから外でしいや?」


信ちゃんの至極冷静な物言いに2人の顔が一気に強張った

「お互いの反省点を挙げるのはかまへんけど、それを喧嘩の種にすんのはあかんのと違うか?」


さっきまでの熱気と歓声が嘘のように静まり返った体育館に信ちゃんのド正論が響き渡る


ーーーさすが主将…あの2人を黙らせた…。

てか信ちゃん、めっちゃくちゃ怖いじゃん‼︎


双子は肩を縮こませるとお互い掴んでいた胸ぐらを素直に離し、2人の弱々しい声がシンクロする


「「すんません…」」


親に叱られた子供みたい…。
思わず笑ってしまいそうになるのを堪えていると偶然にも宮侑と目が合ってしまった

やばっ、、、

反射的に逃げ腰になると、宮侑も私に気づいたようで口元を思いっきり歪ませた


『く、黒沢さんっ、、私先に外出てますね、、‼︎』


ストレッチをしている銀島君をポーっと見つめている黒沢さんに声を掛け、足早に外へ出た



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