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バレーボール✖️恋

第10章 2回目の春



『ーーーー凄い……‼︎』

目の前の光景に思わず感嘆の声が漏れる


広い体育館の中はすでに熱気で溢れ、コートの中では部員達がサーブやスパイクをバシバシと決めていた


ーーーー間近で見ると凄い迫力……

入り口で呆然と佇んでいると黒沢さんにチョンッと袖を引っ張られた


「ここじゃアレやし、とりあえず上のギャラリーで見よ?」

『う、うん、、、』


すでにギャラリーのほとんどはファンクラブらしき女子で埋まっていて私達は空いている端っこで見る事にした


「上からの方が全体が見れるし試合の流れも分かりやすいで?」

『なるほど…確かに。』


端とは言え黒沢さんの言う通りコート全体がよく見渡せる

ーーーあ、、、。

真剣な表情で監督らしき人と話をする信ちゃんが目に留まる

3年生になった信ちゃんはバレー部の主将になった

お婆ちゃん伝いでその話しを聞いた時は、自分の事のように嬉しくてすぐに信ちゃんに会いに行った
『主将なんて凄い…‼︎私も応援するよ、頑張ってね‼︎』と興奮気味に言うと信ちゃんは「ありがとうな、頑張るわ。」と珍しく照れ笑いをしていた


ーーーー信ちゃん、嬉しかったんだろうなぁ
誰よりも真面目に努力してきたもんね…。

とつい熱い視線を向けていると、


「で?さんはやっぱり治君推しなん?」

黒沢さんが肘を突いてきた

『えっ?治君…⁇』

「え?って違うん?1年の時噂になってたで?
女子とほとんど絡まない治君が珍しく女子と歩いてるって。
それってさんの事やんな?」

『そ、それは、、クラスメイトとしてだしそういうんじゃ、、、』

ない。と言おうとした時、体育館内に黄色い声援とシャッター音が響いた


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