• テキストサイズ

バレーボール✖️恋

第9章 初恋のおわり



「おっはよ!ちゃん!」

『ひぃっ!』

突然後ろから肩を叩かれ変な声が出てしまった


「プッ、ちょっと〜そんな化け物扱いせんといてくれる〜?」


振り向くと朝から爽やかに笑う野崎さんが立っていた


『すっ、すいません…。おはよう、ございます……。』


「・・・・・・ちょ、何かあったん?」


顔を見られたくなくて咄嗟に俯いたけど、野崎さんの目は誤魔化せなかったらしい


こんな時、会いたくなかった
キラキラとしたオーラを放つこの人の顔は今は正直見たくない

自分の姿が余計に惨めに思えるから……。



下を向いたまま、ぎゅっと鞄を持つ手に力が入る

『別に…何もありません。』


小さく呟き、逃げるようにその場を去ろうとしたけれど、


「ちょっと待って!」

『っ⁇』


長い手が伸び、私の腕から鞄を奪い取った


『え、、、?』


突然の行動に私は口をポカンと空け、呆気に取られていると野崎さんは口に綺麗な弧を描き首を傾けた



「ちょっと顔貸してくれる?」

『・・・・。』


美人の笑顔が怖い、と思ったのは初めてだった。
くりっとした目からは圧が感じられ、とてもじゃないけどNOとは言えない雰囲気が漂っている

ゴクッと唾の飲み、首を縦に振ると野崎さんらさらに笑みを深めた



/ 220ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp