第9章 初恋のおわり
寝不足で頭は重いし泣きすぎたせいで瞼は腫れている
こんな最悪なコンディションでもいつも通り制服に袖を通し、いつも通り少し早めの登校をしてしまう自分はつくづく真面目な性格なんだと思う。
こんな時、友達がいたら学校をサボって気を紛らせるためにカラオケに行ったりファミレスで話を聞いたりしてくれるのだろうか…。
別に誰かに慰めて欲しいわけじゃないけど、こんな時は誰かが側にいてくれたらな、なんて都合の良い事を考えてしまう。
『はぁ………。』
もうすぐ12月かぁ。
吐く息は白く、冬が近づいてきたなとマフラーに顔を埋めながら校門をくぐる
まだ早い時間という事もあり生徒の数は少ない。
ーーー次、信ちゃんに会ったら何て声掛けたらいいんだろう
変に避ける事はしたくないし。
けど………普通に、ただの幼馴染として振る舞えるかなぁ…。
じわ、と目頭が熱くなる
そんな時ーーーー