第9章 初恋のおわり
話しを始めたら最初の緊張感は無くなってたけど、こうして話しに区切りがつくと静かな部屋に2人きりなんだと意識してしまう
引き留めたのは私なんだから何か話さなくちゃ…。
そう思えば思うほど、頭の中は真っ白になり言葉が出てこない。
とりあえずマスコットを鞄に戻そうと勢いよく立ち上がった時、足がグニャリともつれバランスを崩してしまった
『きゃっ、、』
「っ」
カシャン
メガネだけが床に落ち、私は信ちゃんの俊敏な動きのお陰で倒れずに済んだ
『〜〜〜っ//』
「大丈夫か?まだ熱、あるんちゃうやろな?」
頭上から振ってくる声に私は慌てて首を横に振る
こ、これは所謂バックハグーーーー‼︎⁇
「てか顔赤いで?やっぱり今日はもう早めに休んだ方が良さそうやな。」
後ろから至近距離で顔を覗き込まれ、さらに熱が集まる
『だ、大丈夫っ、、ほんと熱はないから、、、』
お腹に回された力強い腕、背中に感じる信ちゃんの体温、そして息遣い。
触れてる部分が全部熱くて……
心臓が破裂しそうだった