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バレーボール✖️恋

第9章 初恋のおわり



私にしては珍しく我儘を言った


と思う。
だからか、信ちゃんは少し驚いたようだったけどすぐにいつもの表情に戻ると「ほな少しだけ」と肩から荷物を下ろした


ーーー


『昼間……沢山寝たからまだ寝れなくて。何もないけど適当に座って?』


バクバクと心臓が音を立てる

6畳の狭い部屋に信ちゃんと2人きり、、、‼︎‼︎

自分で招き入れておきながら、信ちゃんが私の部屋にいる、という異様な光景に熱がぶり返したんじゃないかと思うほど脈が早くなる


ラグの上で胡座を掻く信ちゃんを横目に、ベッドに座るか信ちゃんの隣に座るか一瞬悩んだけど、少しだけ距離をとったところで正座をする事にした。



「治がボヤいてたわ。は携帯持っとらんから連絡とれへんし心配やって。重い病気に掛かってるんちゃうかって。」

『え〜治君、大袈裟だなぁ……ただの風邪なのに。』

「せやな、けどそれだけ心配してんのとちゃう?
あぁそれと侑もの事気にしとったなぁ…。」

『・・・・・宮侑が⁇』

「ソワソワ落ち着きないと思っとったら帰りに俺んとこ来てはいつ学校に来んのか聞いてきたわ。侑が人の心配するのはちょっと意外やったわ。」

『・・・・うん…そうだね…。』


意外、というか、、、
宮侑の事だし純粋に心配するなんて事はないような気がする、、、。

あの時おぶってやったんやからお礼しろ、とか1週間パシリしろとか言われるんじゃ……。



そんな事を考えてると、信ちゃんが徐に学校の鞄を指差した


「あのキーホルダー、付けてくれとるんやな。」

持ち手には信ちゃんからもらったマスコットのキーホルダーが付いている


『あっそうそう!これ、ご当地のゆるキャラなんでしょ?私こういうの大好き‼︎』


マスコットを鞄から外し手のひらに乗せてみせた。

「には少し子供っぽかったかと思ったんやけど、気に入ってくれたんなら良かったわ。」

『うん。ありがとう…大事にするね。』




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