第8章 雨の後…
ギシッ
ベッドが軋む音がやけに室内に響く
寝落ちしたメガネを起こさないようそっとベッドに下ろし、自分もその端に腰を下ろした。
はぁ〜…慣れへん事したせいか何か疲れたわ。
てかおぶられて寝るとか子供か。
デコピンでもしてやろうかとメガネに視線を落とすと、さっきより顔は赤く、よほど苦しいのか眉間に皺を寄せている
ーーー熱、高そうやな……
無意識に額に手を伸ばす
「うっわ!熱、、、」
額はしっとりと汗ばみ呼吸も荒い。
コレめっちゃ熱高いんとちゃう⁈
とりあえず先生呼ぶか…
そう思いベッドから立ち上がるとーーー
『・・・・ちゃん、、』
「・・・ん?寝言か?」
うなされとるんやろか…。
眉間の皺はさらに深くなりシーツを掴む手は微かに震えてる
待て待て、、、こんな弱った姿見たら離れづらいやん‼︎
1人にさせんのもあれやし……もうちょっとだけ側に居るか…、、
そう思い直すとベッドの端に座り直しじっと寝顔を観察する。
ーーーメガネ、邪魔やろうし外しといたるか。
分厚いレンズが入ったメガネは枕元に置き、額に張り付いた長い前髪を横に流す
「ーーー・・・。」
伸ばした手を引っ込める気になれず顔半分を隠していたマスクも外した