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バレーボール✖️恋

第8章 雨の後…


「へぇ〜タイプじゃないって言うわりに庇うんだ?やっさしー。」

「角名はいちいちうっさいねん。たまたまそんな気分になっただけやし。つーかメガネ、いつまでへたりこんでんねん。」


『コホッ、、、』


頭は割れるように痛いし目眩もする


「ハハッ、何や男に絡まれて腰でも抜かしたんか?か弱いフリなんてらしくないで〜?」

「・・・ねぇ、ちょっと様子おかしくない?」


何とかして立とうと壁に手を突き足に力を入れたところでガクッと膝から崩れ落ちた


「お、おいっ、、」

腕を掴まれ倒れずに済んだけど、宮侑に抱き留められる形となってしまった


『コホッ、、ごめ、、、』

「やっぱり…熱、あんでしょ?」


ひんやりとした手が額に当てられビクッと肩が跳ねる
グラグラする視界に切長の瞳…角名君が映った


「ハァ⁇熱⁈それならそうと早よ言えや⁈」

『・・・今から保健室、、行くから…』

耳元で大声を出す宮侑に思わず眉を寄せつつもマスク越しにボソボソと答える

咄嗟に支えてくれたのは有難いけれど、この男に抱き留められたままの体制は、、、凄く嫌だ…。


それに廊下にいる人達から注目を浴びつつある。


ーーー早くこの場から離れなければ、、、

そう思い、ぐーっと腕を伸ばし宮侑と距離を取るべく身体を引き離そうと試みるも、がっちりとした腕にホールドされビクともしなかった。



「こらメガネ、ふらついてんのやから大人しく掴まっとけ。倒れたりしたら危ないやんけ。」

「侑、おぶってあげたら?この状態じゃまともに歩けなそうだし。」



ーーーーな、何を言うんだこの人、、、
何食わぬ顔でとんでもない事を言う角名君に冷ややかな視線を向ける


『いい、から…。自分で歩くし…』

私をおぶるなんて宮侑だって嫌なはず。

そう思ったのも束の間、宮侑は私の背が壁にもたれ掛かるようそっと床に下ろした



そしてーーー

「しゃあないな、ほら。」


私に背を向けるとその場にしゃがみ込んだのだ。



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