第7章 放課後デート?
バス停の屋根の下に着き治君から傘を受け取ると代わりにハンカチを渡した
『良かったら使って?』
「あー…ほな借りるわ。」
治君と私の間に流れる空気は微妙に固い
手渡された傘の水気を払い畳んでいると、
「いきなり降ってきてびっくりだよね?私も傘持ってなかったからどうしようかと思ったよ〜」
朗らかに笑いながらそう話すその人は信ちゃんと同じ2年で女バレのエースらしい。
治君の話によると、女バレとは夏の合宿が一緒だったらしく仲が良くなったとか。
「、ここ座り?」
『え?いいよ、信ちゃん疲れてるだろうし座ってて?』
「疲れてへんよ、それにずっと新幹線や電車で座ってきたからな。」
大丈夫だと首を振るけど、信ちゃんが立ってしまった以上頑なに座らないのも悪い気がして渋々ニコニコと笑う彼女の横に腰を下ろした。
「初めまして、だよね?私、北君と同じクラスの野崎まどかです。」
『、です…。』
真っ直ぐに目を合わせられず、俯きがちにペコッと頭を下げた。
ーーーーなんか良い匂いするし、見た目は勿論の事、声まで可愛い人だな…
ハキハキと喋る姿や誰にでも明るく話せるとことか、、、私とは正反対のタイプだ。