第7章 放課後デート?
治君が差し出してくれた傘に肩を並べて一緒に歩き出す
バス停まではほんの数分
けど雨は次第に本降りへと変わっていき傘を打つ雨音も大きくなってきた
あれ、、、?
水色の傘は2人で使うには小さい筈なのに私の制服は一切濡れてない事に気付いた
もしかして…と思い、治君の肩に目を向けてみると私と反対側の制服がしっとりと濡れていた
『治君、もっと自分の方傾けないと!濡れちゃってる!』
「これぐらい大丈夫やって。それよりのが大事やから。」
『っ、、またそんな事言って…!風邪引いちゃうよ?』
ポケットから慌ててハンカチを取り出して治君に押し付けようとした時ーーーー
「ほながもっとこっちくっつき?」
そっと肩を抱き寄せられた
「これならお互い濡れへんよ?」
『そっ、、そう、だけど、、、』
治君はニッと笑い、私の肩を抱いたままゆっくり歩き出す
お互いの身体がぴったりと密着し、雨音が止まれば鼓動が聞こえてしまうんじゃないかと思う程の距離感。