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鬼が人の心を宿す時【鬼滅の刃】*短編集(ほぼ鬼)

第1章 禍根【江戸後期:鬼舞辻無惨】




「貴様の全てを汚してやる。貴様の夫が触れた、その身も、その魂も、すべて私のものだ」

私の言葉に、紗枝は震えながらも抵抗した。しかし、彼女の力は私には到底及ばない。彼女の純白の着物が、絹の悲鳴のような音を立てて無様なまでに乱れていく。

「…汚らわしい…!」

彼女の口からこぼれた言葉に、私は満足げな笑みを浮かべる。

すぐに、その口を私の口で塞ぎ、貪るように犯した。

舌をかみちぎろうとするが、こちらが下の端に傷を入れて、溢れた血を吸った。

着物や襦袢を裂いて、その美しい傷のない純真な体躯を惜しみなく弄ぶ。

紗枝はなおも抵抗を辞めることがない。

「非力な…無駄だ…。お前など私がいくらでも壊してやれる」

泣きじゃくり、うぅ…うぅ…と声を出すもこちらを睨みつけたまま。
気の強い女だ。

だからこそ、全て完膚なきまで壊して支配したいと思うのだ。

抵抗する手をテーブルの脚に括りつけて、更にその体を味わう。

夫が触ったであろうところも、二人で経験したであろう行為も全てなぞって、その矢のように真っすぐな使命に燃やす心を私という恐怖で埋め尽くしたい。

陰核をなぶり始めた頃から、甘い声を押し殺すようになる。
ここが弱いのだと音を立てて嬲って、その反抗心を煽ると、
不自由な手で押さえることが出来ない口からは、絶叫で誤魔化すような声が漏れる。

あぁ…。
気分がいい。

もっと乱して
もっと犯したい…

どうにもならないと絶望し、苦しみで顔をゆがめればいい。

執拗に嬲れば、とろりと蜜を垂らすようになり、屈辱で歯を食いしばり泣いている。

蜜をひとしきり啜り、その蜜があふれ出す壺に指を入れてみれば紗枝の腰がゆれた。

「やめて…やめて…、いや…」

あぁ…これも知らぬ顔。

可逆心がムクムクと牙をむく。

蜜壺をぐちゅぐちゅと音を立ててやると、我慢ならぬその腰は止めることを諦め、釣り上げた魚のように撥ねた。

「どうだ。憎しみをお前に植え付けた相手に犯されてよだれをたらし、醜い姿になって…」

反対の手の指を押し込んだ口は物を言えずにただただ涙を流すだけ。

それを見て美しいとすら思った。

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