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その琥珀色の瞳に映るのは・・・

第6章 結婚式


「ルクター様の思い通りになって、嬉しいですか?」
「それはもう。最高にハッピーだ。きっと、私とスミレの子は可愛いだろう。間違いない。」

ハニカミながら、本当に幸せそうな笑みを浮かべる旦那様に私は仕方ないなぁと思った。

「もうっ、仕方ないですね。」
「諦めてくれ、私のこの重い愛は止められないだろうし止めたいとも思っていないから。スミレはこんなに可愛くて愛しい。愛さずにはいられないだろう?」

物凄いいい笑顔で言い切られてしまった。好きな人にそんな風に言われて嬉しくない訳がない。

「次からは加減してスミレを抱く様にする。腹の中の子に子種を浴びせるのは少しどうかと思わなくもないが、たぶん、止められそうにないからこれも許容してくれ。」

それは確かに私もどうかと思う。でも、旦那様の色香に煽られてなし崩しだ。ちょっと複雑な気分。

それでも毎日の様に、変わらず私を愛し慈しんでくれる優しい旦那様はあのゲームの中にいたあの笑顔と同じで私も好きにならずにはいられなかった。

旦那様の溺愛は、勤めている学園内でも有名となって少し恥ずかしい。でも、私たちの中にヒビを入れようと画策する猛者もいないようで、一先ずは安心。

そんな仲睦まじい私たちの間には、五人の子供たち。有言実行とはこのこと。

「母上・・・無駄だと思いますよ?父上は母上至上主義者なのですから。だから、諦めてください。」

長男はもう十五歳。来年には成人を迎える。

「来年くらいには、また弟か妹が出来そうですね。」

実の子にそんな事を言われるなんて。

「スミレ、ここにいたのか。」
「ほらね、母上を見つけるのは父上の数多くある特技の一つだと思いますよ。ですから、普段から父上の傍に最初からいたほうが建設的です。」
「では、行こうか。今日は末っ子ももう眠ってしまった。これからは私たちの時間だろう?」

長男から笑顔で見送られて、旦那様に引きずられる様に寝室へと連れ込まれ・・・変わらぬ執着を夜通し受けたのは言うまでもない。

さて、来年・・・長男の想像通りになったのもこれまた言うまでもない。



おしまい
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