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その琥珀色の瞳に映るのは・・・

第5章 拉致と監禁


さて、屋敷に戻った私たちなのだが・・・そのまま夫婦の部屋で監禁される事となった。あのゲームの様に、サラッとヒロインの思いを仕方ないと折れてあげますなんて事にはならず、まさか部屋で繋がれる事になるとは思ってもみなかった。

腕輪はベッドの柱に繋がれていて、身体を起こすことも出来ない。着ていた服は魔法でスッパリと切られて、粉々になった。

「それで、他に私に隠していることはあるか聞きたいのだ。」
「隠している事はありません。私の推しは、ルクター様だったのですから。そうじゃなきゃ・・・最後に折れたりしませんでした。」
「王子の容姿も知っているのだな。麗しいと思わなかったか?」
「そんな訳ないでしょう?」
「随分、キッパリと言ってくれるのだな。」

旦那様の微笑みは薄暗い。あの爽やかで穏やかなキャラは何処へ行ったのだろう。

「もし・・・もしも、ヒロインとハッピーエンドになっていたら、こんな風にヒロインを繋いだりしたと思いますか?」
「それはないな。仮に、他に好きな男が出来たと言われても、後を追ったりもしないだろう。」

旦那様の指先が身体をなぞっていく。

「私の気が済むまで、暫く仕事も何もやらなくていい。父上には私から話しておく。」
「じ、じゃあ、私は何を・・・。」
「この部屋で私だけと過ごしてくれるだけでいい。」
「分かりました。それで、ルクター様の気が済むのなら喜んで。」

旦那様の笑みが深くなる。

「愛いな、スミレは。」

そう言った旦那様は、下へと沈んでは私に溢れるほどの快楽を与え続けた。ヤンデレ化していると思ったけれど、不思議と逃げようとは思わなかった。

理由?それは、私だけを必要としたから。

でも、ちょっぴり後悔したのは・・・伽が容赦ないということ。意識を手放す程執着され愛される毎日を過ごしながら、ただ旦那様からの愛を甘受した。

その監禁も、お義父様からのそろそろ開放してやれとの助言があったのは一か月を過ぎた頃だった。その頃には執着の証が、身体のあちこちで乱舞していて恥ずかしかった。

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