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その琥珀色の瞳に映るのは・・・

第4章 その手を振り払ったのは・・・


「あの・・・結果を聞いても?」
「学園から追い出した。私に色目を使って学ぶ気もない者は、学園には必要などないだろう?常々煩わしいと思っていたし、証拠は残していたから結果が出るのは早かったな。」

退学させたの?えっと、ヒロインは?

「ただな・・・その生徒と仲の良かった生徒から色々と声を掛けられる様になった。」

まさか、自分がこんな目に合ったから、ヒロインに軌道修正させたとか?

「お陰で、あのバカ王子に絡まれる様になった。」

正統派王子の典型的な存在だったはずなのだけど。

「不敬になりますよ?」
「他で言わないから問題ない。まぁ、子供が騒いでいるくらいにしか思っていないがな。」

大人の余裕ってこと?

「でも・・・心配です。」
「やはり・・・私が欲情するのは、スミレにだけだな。」
「えっ?よ、欲・・・えっ?」
「後でスミレを思う存分可愛がらせてくれ。先に、所用を済ませて来る。それまで私を待っていてくれ。」

何をするのだろう?寝室で書物を読みながら、暫し・・・いやいや、この後、旦那様から伽の要望。あんな泥のような睦み合いが繰り広げられるの?今日はいつもより酷い気がする。

書物を開いたまま、ボンヤリと前世のことを思い出す。

取引先の娘さんも、粘着質だったのかな。今のパトロンみたいに。そんな相手から自由を奪われた挙句にペット扱い。

それに、ヒロインの鞍替え?みたいな状況。でも、まだ一年の時間が過ぎただけ。王子もそこまでヒロインに入れ込んでいるとは思いにくい。気にかけている可愛い女の子が、他の人に目が向いたからちょっとしたジェラシーくらいなのかな?

旦那様の所有者としての言い分と行動は、元婚約者を震撼させたし容赦なかった。それでも切羽詰まっていた元婚約者は、この後強硬手段に・・・。

そして、今晩の伽も想像以上に執着されここでも容赦なかったのは言うまでもない。



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