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その琥珀色の瞳に映るのは・・・

第3章 憎い相手を思い浮かべて?


頷いた私に微笑み、額にキスする。

「じゃあ、私を味わって。」

全然、優しくない。こんなドロドロになるエッチなんて初めてだ。彼の荒い呼吸が感覚を狭めていって、やがて吐き出した精。私の中に感じる確かな感触。

「あの・・・中に・・・。」
「んっ、大丈夫・・・避妊はしているから。」

激しく上下していた胸が落ち着き、そのまま同じ様に動きだした彼にまさか三度の精を吐くまで付き合わされるとは想像もしていなかった。

こんな優男の容姿をしているのに、獣の様なエッチだった。それに、私の変化に聡いから余計に始末に負えない。


それでも、朝は来る。目を開けると、目の前には彼の顔。どうやら、先に起きていたらしい。

「おはよう、私のスミレ。愛しているよ。」

朝から随分濃厚なキスをされて、身支度を整えたのだけど。身体の違和感は拭えなかった。

「大丈夫、毎日していれば慣れるだろうから。」

毎日っ!!?あんなエッチを毎日だなんて、身体が幾つあっても耐えられないと思う。仕事も始まるから週末にと言ったけれど、悲壮感たっぷりに却下されて無駄に終わった。

ゲームでは付き合う様になってめでたしめでたしで終わった。こんな大人の関係なんてものはなかった。彼のルクター様からの愛が重い。

「昼から、町にデートに行こう。スミレに色んなものを見せたい。・・・って、こんな口調でいいのか?」
「ルクター様の妻になったのですよ?私にくらい敬語は止めて欲しいです。その・・・何か、他人行儀に思えますから。」
「・・・そうか、他人行儀。分かった。少し慣れないが、スミレが私との距離を詰めたいという願いだ。考慮しよう。」

ルクター様からの溺愛は変わらない。結婚して性格が変わるなんて前世で聞いた事があったけれど、杞憂に終わっている。それどころか、溺愛ってグレープアップするものなのだということも初めて知った。

お昼からのデートは、前回と違い遊び重視だった。そんな私たちがあるお店に入った時の事。ふと、誰かににた後ろ姿を見て、急激に記憶が戻って来た。

思わず震えた手が、彼の手を掴んでしまったのだけど・・・そんな私の変化に気付いてくれた彼の腕が、私の背に触れた。

「どうかした?」
「あの人・・・似ているんです。」

こちらには背を向けていた男性を、彼は怪訝な顔で見ていた。

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