第7章 逢瀬その7
「おつかれさま」
二人はそう言うとコロナビールを飲んだ。
「あぁ、やっぱりコロナビールは美味しい」
「そうだな。食べ物は何にする?」
「ガパオライスと生春巻きとトムヤンクンが食べたい」
「今日はやけに食べるんだな?美智」
龍一はそう言うと笑ったのだ。
店員を呼ぶとまたオーダーをしていった。
美智はとても嬉しかったのだ。
こうして龍一と食事ができることが。
料理が運ばれてくる。
生春巻きはとてもパクチーの香がして美味しかった。
ガパオライスは店員の人がカタカタと音を立ててかき混ぜてくれる。
トムヤンクンは香辛料が効いていて美味しかった。
暫く二人は飲みながら料理を堪能した。
時間をかけてゆっくりと二人は食事をした。
食後にチャイティを二人は頼んだ。
そのチャイティはほんのり甘くて美味しかった。
そんなチャイティを飲んでいる時だった。
龍一が美智にこう話しかけてきたのだ。
「美智、最近はいろんな男と会ってるようだね?」
「え?」
美智は言葉が出なかった。