第7章 逢瀬その7
モンスーンカフェとはエスニック料理を手ごろな値段で出してくれる店である。
龍一は電車に乗って行くのが面倒だったのでタクシーを呼んだのだ。
タクシーに乗り込む二人。
たまプラーザまではそんなに時間はかからなかった。
お店に着くと予約してあったのだろう。
二階のオープンテラスに通された。
季節は初夏である。
オープンテラスは解放感がありとても気持ち良かったのだ。
テーブルには可愛らしい蝋燭の灯かりがともっていた。
二人は仲良くメニューを見ていた。
そこには見るからに美味しそうなエスニック料理が載っていた。
「美智、お酒は何飲む?」
「うん、コロナビールがいいかな?」
「じゃ、コロナビールにしよう」
龍一は店員を呼んだ。
「はい、ご注文ですか?」
「あぁ、コロナビールを2つお願いしたいんだが…」
「かしこまりました」
店員はそう言うとキッチンの方に消えていった。
程なくして、ビールが運ばれてくる。
コロナビールはビンの口にライムが挟まっていた。
それをビンの中に押し込んでいく。