第6章 逢瀬その6
タクシーの中でも中嶋は美智の身体をしっかりと抱きしめていた。
中嶋はタクシーに乗り込むと運転手にこう言った。
「ホテルサンルート銀座まで行ってくれ…」
タクシーはビジネスホテルへと走っていった。
タクシーの中でも中嶋は美智にキスを繰り返してきた。
美智はそれに抵抗しなかった。
程なくして、ビジネスホテルに着いた。
身体を抱えられるようにして美智はタクシーを降りる。
中嶋はチェックインを済ますとルームキーを受け取り美智を連れてエレベーターに乗った。
エレベーターに乗ると5階で降りた。
部屋は503である。
二人は扉を開けて部屋に入った。
部屋に入ると中嶋は美智の身体をベッドへと優しく寝かせた。
美智は半分意識が無い様な状態だった。
中嶋はスーツのジャケットを脱ぎ、ネクタイを外した。
「な、中嶋さん?」
「気が付いたか?」
「ここは?」
「ビジネスホテルだよ…」
「え?…」
美智は自分が今置かれている状況が上手く呑み込めなかった。
中嶋は話始める。