第2章 逢瀬その2
青柳と関係を続けていたある日…。
こんなメールが来た。
「今夜、美味しい鰻の白焼き食べにいかないかい?ご馳走するよ」
「本当に?マジで嬉しい。行く」
美智はそう返事を書いたのだ。
今夜も夫の龍一は出張で1週間留守であった。
美智はとても寂しく感じていたのだ。
今夜も青柳は車で迎えに来てくれるという。
美智は最寄り駅のバスロータリーまで歩いて行った。
すると、またボクシーがやってきた。
そこに何の躊躇もなく乗り込む美智。
青柳は美智を乗せると車を走らせた。
「久しぶりだったね。元気だったかい?」
「うん、とても元気よ。ちょっと寂しかったけど」
「僕も寂しかったよ」
「今日の白焼き楽しみ~」
美智は孤独感から解放されていた。
今夜はひとりではないのだ。
鰻の白焼きを食べさせてくれる店はまたもや新横浜にあった。
青柳は新横浜まで車を走らせる。
そして、パーキングに車を停めた。
鰻屋は駅からちょっと離れたオフィス街にあった。