第2章 逢瀬その2
そのキスに応えるように美智もキスをしていった。
青柳のキスはとても可愛らしい感じがするキスだった。
青柳はゆっくりと話始める。
「僕はね、恋愛依存症なんだよ」
「恋愛依存症?」
「そうなんだ。いつも誰かと恋愛していないとダメなんだよ」
「……」
美智は返事に困ってしまった。
美智も確かに恋愛はしたかったが決して依存症ではなかったからだ。
それに夫の龍一がいるのだ。
決して浮気に本気にはなってはいけないと思っていた。
所詮、浮気は浮気である。
浮ついた気持ちでするものだと美智は思っていた。
「今夜は愛し合おう…」
そう、青柳は言ってきた。
美智は返事ができなかった。
美智は青柳のことは嫌いではなかったが、そんなに好きだとも言えなかった。
美智は少しでも相手のことを好きだと感じないとセックスはできなかったのだ。
今夜、美智は気乗りしなかったが、この恋愛依存症の青柳を見ていると可哀想になってきたのだった。
余り好きではないけれどセックスの相手をしようと思ったのだ。
自分から青柳にキスをしていった。
そのキスは舌を思いっきり絡ませて吸い上げるようにするキスだった。