第1章 再会
「わかった、5分ね」
そう梅ちゃんが言った瞬間、私の身体は一瞬で梅ちゃんの腕の中に入り込んだ。
「…ちょ、ちょ「ずっと会いたかった」
やめてよ、そんな言い方―――
私はこの腕の中に居ていい人じゃない。
だって梅ちゃんには…―――
「やめて、離して」
そう言いながら梅ちゃんの胸を押し返すが全くもってビクリともしない。
「なんで、そんな言い方するの?」
「なんでって――」
あの時、梅ちゃんは―――
「俺が好きなのはだけだよ」
「!!!」
まるで壊れ物でも触れるかのように梅ちゃんの唇がそっと私の唇に触れた。