第1章 再会
一方、と梅宮が居なくなった喫茶ポトスの方では…
「ことはちゃん、もしかして今のって…」
「うん、そうだよ。私のお姉ちゃんみたいな人で…
梅の初恋の人」
カウンターでことはと柊が話をしていた。
梅は昔からちゃんが好きだった。
ちゃんに対しての対応は誰が見ても一目瞭然で好きっという感情が溢れてた。
でも、それは、周りから見ててであって当の本人は全く気付いて居なかった。
それから…
ちゃんが中3で梅が中2の夏。
ちゃんは、梅を避けるようになった。
梅に極力関わらないようにしていた。
それは、小学生の私でも分かった。
あんなにちゃんも梅のことが好きだったのに。
いつだったか、ちゃんに聞いたことがあった。
「みんな、名前で呼ぶのに、梅は、梅ちゃんなの?」
その時のちゃんは、顔を真っ赤にしながら言っていた。
「だって、好きな人の名前呼ぶだけで心臓壊れちゃう」
その時のちゃんの顔は、今でも忘れられない。
でも、さっき梅と再会したちゃん。
あの時のままで、名前で呼んでなかった。
そういう事だよね、ちゃんーーーー