【NARUTO】Break&Peace ⑵【うちはオビト】
第15章 Dawn36.写輪眼と写輪眼
瞬間、イタチはサスケの身に何が起きているのかすぐに理解した。
弟の黒い瞳は少しずつ少しずつ光を失いつつあることをーーー…
彼は一度、その経験があるからこそ一瞬で血の気が引いた。
鼬(ダンゾウとの戦い…そこまで写輪眼の力を使ったのか…。いや、サスケはその前からわかっていたはずだ。こうなるのを…)
イタチは弟がそこまでしてダンゾウを殺してきたことを思い、悔しくて歯を食いしばった。
佐「兄さん…どこに…?」
サスケはさっきまで見えていた兄の顔がしっかり視認できず、ボヤボヤとその影を追うように手を伸ばす。
イタチはその弱々しくなった手をぎゅっと握った。
鼬「大丈夫だ、サスケ。ここにいる…!」
佐「兄さん…俺の眼…見えなくなってるのか?」
イタチの後悔とは裏腹に、サスケは酷な現実を受け入れていた。
眼が見えなくなるのは怖くて怖くて仕方ないが、それが力を使った代償であり、自分のしてきたことへの贖罪ならば、それに目を背けるつもりはない。
そういう覚悟でこれまで写輪眼によって思う存分力を手に入れ、その刃を振るってきたのだ。
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