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【夏目友人帳】海底の三日月

第2章 昏蒙のアリス 前編


いまいち祓い屋というものも、的場一門のことも、彼のこともよくわからないまま、とりあえず邸内の生活に必要な場所を案内された。
とにかく広いお屋敷。
私の私室として与えられた部屋は、的場さんの私室の近く。段ボール箱3つ分の荷物が既に運び入れられていた。

食事をとる部屋、洗面所、トイレ、脱衣所、お風呂場…。
廊下の向こうに客間。
たしかに生活に必要な部屋はそのくらいだけれど、仕事関係の部屋なのか、多くの部屋は何の説明もなかった。
造りが複雑で部屋数が多そうで、階段があるので2階以上もあるようだし、足音の違いから一部地下もあるような気がした。
それより気になったのは、玄関への行き方を尋ねた時、「それはおいおい」と笑顔で返されたこと。

その後の夕飯の席では、来日予定の姉に会うことを許可してもらったので、外部との接触を絶とうというわけではないだろうことは推察されるけれど…。
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