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【WIND BREAKER:®️指定】My friend

第1章 ®️彼は何故堕ちたのか




いつきはそう言うと、早速花壇にミニトマトを植えれる様に小さなに畝を作る。

気持ち程度の水捌けでも無いよりはマシだからだ。



せっせと畝を作るいつきを見て、梅宮は顔を緩ませていつきの隣に腰を落とした。


いつきの腕に、梅宮の腕が触れた。

いつきは隣に居る梅宮を見上げる。



「俺もやるよ。」



とても明るい笑顔に、いつきは目を顰めてその太陽の様な笑顔を見ていた。



「……先輩軍手……。」

いつきは余っていた軍手を梅宮に渡した。
素手でも平気で土を触る梅宮に、いつきは花壇の土には雑菌が沢山ある事を伝えた。


いつきの話を聞いて、梅宮は関心する様な顔をする。


「本当に何でも知ってるね!」




太陽の笑顔が自分に向けられて、いつきは胸がぎゅっとなった。




知らなかった。
花を咲かせる為の知識しか勉強しなかったから。






『園芸部って野菜作る?』



一年生の時に、何が無く入った園芸部の花壇で花の世話をしていた時に、初めて梅宮から声を掛けられた。




園芸部で先輩に教わりながら、花壇の世話をしている時期だった。

1人で花壇の世話をしていると、声をかけて来たのが、あの梅宮一だと分かって、いつきは一瞬戸惑った。



『……このままの花壇じゃ、あまり収穫出来る野菜は育たないですよ……。』
『えー……そうなんだ…。』


いつきがそう答えると、梅宮は残念そうな顔をした。




初めて声を掛けられた有名人に胸が高鳴ったのだろうか。
いつきはその梅宮の顔を見て、その残念そうな顔に笑顔を浮かべて欲しくなった。
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