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私の陽だまりくん(前編)【WIND BREAKAR】

第4章 願いの芽と不安の種



私の言葉に、はじめは驚いた様に目を見開いて固まった。

けれどすぐにいつもの笑顔で私の頭を撫でてくる。

「‥どうした?急に。」
「毎年、2人きりで見てくれるのすごく嬉しいし感謝してる。」
「‥うん。」
「でも‥」

優しい眼差しで真っ直ぐに私を見つめるはじめに少し言い淀む私。

黙って静かに私の言葉を待っているはじめに言葉を紡ぐ。

「はじめ、いつもみんなの誘い断ってるんじゃないかなって‥。みんなも気を使ってくれてるなら‥」

私の言葉にフッと笑いながらはじめが口を開いた。

「‥俺の事はいいんだよ。俺が好きでそうしてんだ。ひまりを独り占め出来るしな!」

‥やっぱり。断ってるんだね。
胸が痛む。

再び私の頭を撫でようと伸びてきたはじめの手を取る。

「いつもそうだよね、私の事ばっかり。はじめの気持ちは‥?思ってる事何でも言ってほしい。約束だからって必ずそうしてほしいわけじゃないよ?」
「言っただろ、今。俺は何の不満も無いよ。」

‥嘘のない真っ直ぐな言葉にまた流されそうになる。

そんな自分に必死にダメだと言い聞かせて言葉を紡ぐ。

「‥私の我儘ばっかり聞いて合わせてくれてるの嫌なの。はじめがこうしたいと思ってる事、やりたい事があるなら私も聞きたいし、力になりたい。」
「‥‥。」
「我慢してる事あるよね‥?私の存在ではじめの自由‥奪ってるんじゃないかな?」

その言葉に真剣な表情を浮かべたはじめが私の手を強く引き寄せた。

「ひまりが思ってる事は全部ないし、何の障害にもなってない。」


あぁもう‥どこまで優しいの?
私、どうしたらいいか分からくなっちゃうよ。


※そんなこんなで冒頭の状態に至る。


そもそも何でこうなったかというと、、、
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