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私の陽だまりくん(前編)【WIND BREAKAR】

第13章 日常



ー翌朝。
カーテンの隙間から差し込む朝日に目が覚めた。すっかり熱も下がって軽い身体。昨日はいつの間にか眠ってしまっていたようで、ベッド脇のテーブルにはじめからの置き書きがあった。

"帰るよ
鍵はポストに入れとくな"

メモを手に取り微笑む私。‥私が眠るまで付いててくれたんだね。心なしかほんのり、はじめの温もりが残る左手を右手で握りしめて頬に当てた。

「あったかい‥」

はじめ、ずっと手握ってくれてたのかな‥。
昨日の夜は他愛のない話をずっとして‥。私、横になって聞いてたからいつの間にか眠っちゃったんだ。

スマホを手に取り、時刻を見ると6時半。

‥はじめ起きてるかな?

"おはよう。
昨日はありがとう。私、いつの間にか眠っちゃってゴメンね。はじめは眠れた?"

そうメッセージを送った。

すぐに既読がつき、

"おはよ!よく眠れたか?
俺はぐっすり眠れたぞ〜!"

と、返って来て安心した。

"うん、私もぐっすり眠れたよ。
お陰様で熱も下がったし、元気!"

そう返信して、朝食をはじめとボウフウリンの皆に作ってあげようと思い立った私。

"良かった!"

と、はじめからスタンプが返って来たところで提案した。

"昨日とこの前の御礼も兼ねて、はじめと皆に朝ごはん作りたいから今日、学校行く前にお店寄れる?"

冷蔵庫の中に、茹で玉子とハムと野菜があるから‥サンドイッチにしよう。

"分かった!7時半くらいに行くよ"

その返信を確認してベッドを出た。
素早く着替えて身支度を整え、1階に降りる。

サンドイッチ用のパンを用意し、冷蔵庫から材料を取り出して玉子サンドと、ハムと野菜たっぷりのサラダサンドの2種類を作っていく。

‥ボウフウリンの皆、喜んでくれるといいな。
完成したサンドイッチを容器に詰めながら自然と笑顔になる。
それから大量のサンドイッチを容器に詰め終わる頃、はじめがやって来た。

「丁度出来上がったよ。沢山作ったから皆で食べて!」

私は、はじめにサンドイッチの箱を入れた紙袋を手渡した。

「おう!ありがとな。朝メシ抜いて来たから楽しみだよ。」

そう言って紙袋を嬉しそうに受け取るはじめ。

「はじめが育てた野菜使ってるから、絶対美味しいよ!」

と、嬉しそうなはじめの背中を叩く私。
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