• テキストサイズ

私の陽だまりくん(前編)【WIND BREAKAR】

第13章 日常



そんな2人から、

「な、何か‥??」

と、笑顔で水を飲みながら視線を逸らす私。

「あんなにお見舞いって騒いでた梅が、急にスマホ見て変になったって事は‥ねぇ?」
「そうそう!急に来れないかもなんて‥変!‥ ひーちゃんが原因って事だよね〜?」

ジリジリ近付いてくる2人からコップを握りしめて後退する私の背中にやがて壁がぶつかり‥。逃げ場がなくなる。

「‥ ひまり〜?」
「‥ ひーちゃん?」

‥ついに私は観念した。

「実は、昨日‥」
「昨日ね!」
「何があったの?」

食い気味な2人に少々口ごもる。

「はじめと、キ‥、キ‥‥しちゃって‥」

恥ずかしくて声が小さくなる。

「え?‥キ?何??」
「‥キ?緊張しちゃったの?」

聞き取れずに首を傾げる2人に私は意を決し‥大きく息を吸い込み、

「は‥はじめと‥キスしちゃって‥それから何か急に‥顔見るのも会うのも恥ずかしくなっちゃったの!!」

と、不思議そうな2人に一気にまくし立てて俯いた。

私の言葉に一瞬、固まる2人。
ーそして。

「「えぇーーーーー!?!?」」

‥歓喜の大絶叫。

「ひまり、ホント?!」
「ひーちゃん、ホント?!」

私はコクリと頷く。顔が火照って耳まで熱い。
そんな私を他所に2人は、やった〜!!と大喜びでハイタッチをしていて。

「梅ったらやるじゃな〜い!!」
「また、お互いが好き過ぎて恥ずかしい〜とか、しょーもない事言うのかと思ってたら‥本当ビックリだよね〜!!」

と、散々な言いよう。
やがて、ゆでダコのように真っ赤になって固まる私に抱きついて来る2人。

「そっかそっか〜!それで意識しちゃって恥ずかしいのね〜?」
「初々しい〜!!も〜‥ ひーちゃんってば、ホント可愛い〜!!」

左右両側から2人に抱きしめられて背中をバシバシ叩かれる私。

「はじめは何ともなさそうだったんだけど‥」

ポツリと言う私。来るなって言ったからショック受けちゃったのかな‥?と思っていたのだけれど。

「梅もそうだったって事ね!」
「でしょうね〜!誰にでも簡単に可愛いとか、好きとか言っちゃうあの梅を悩ませるなんて‥ ひーちゃんやるね〜!!」
「え‥??」

‥私の疑問に2人の口から出たのは意外な言葉だった。
/ 102ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp