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私の陽だまりくん(前編)【WIND BREAKAR】

第3章 今の君と私 



「‥‥ ひまり!」
「おーい??ひまりー!!」

突然の大声にハッと、我に返る。

「ボーっとしてる!俺の話聞いてた?」

そう言って君が目の前にずいっとスマホの画面を見せてくる。 

「‥あ、うん。これ、この前言ってたトマトの苗?」
「そう!おっきくなっただろ〜!!夏にはここに届けるからな!」

私の言葉に嬉しそうに満面の笑顔の君。

つられて私も笑顔になる。

今ね、昔を思い出してたんだよ。
君の笑顔は今も昔も変わらないね。‥その笑顔、大好きだから嬉しいな。

でも、変わった事もあって。
‥それは関係性。

目の前に座る"君"こと、私の彼氏‥梅宮一。
(うめみや はじめ)
白髪の髪をワックスで緩くオールバックにして人懐っこい笑みを浮かべる無邪気な少年。

一見普通のどこにでもいる男子高校生に見える彼だが‥実はこの町の有名な"超"がつく不良高校"風鈴高校"の総代である。

‥つまり最強。

この街は今、彼が統率している風鈴高校の生徒達で結成された”ボウフウリン”という街を守る集団によって日々守られている。

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