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私の陽だまりくん(前編)【WIND BREAKAR】

第11章 はじめとわたし2



「‥恨むわけないよ。大丈夫、はじめは人殺しなんかじゃない。‥絶対に。」
「‥‥‥。」

私のその言葉に、はじめの心のわだかまりが少しだけ無くなった様に見えた。

やがて施設に帰宅して。
心配していた職員や園の子供達に迎えられたはじめはこの時、ようやく会話も食事も出来るようになった。

この日、やっと自分の居場所と新しい家族が出来たはじめ。施設の中で1番年上だったから、園の子供達みんなの"お兄ちゃん"にもなった。

‥お兄ちゃんになる夢はこの場所でもう一度果たすと決めたと。

「過去に叶えられなかった夢を今度こそ叶える為に‥しっかりしなくちゃな!」

そう言って、再び家族と守りたいものの為に笑顔を取り戻したはじめは、それから誰よりも強くなった。

‥志す自分になる為に。

成長する日々の中で最高の仲間とも出会えたはじめ。志に共感してくれる素敵な仲間達。彼らはこの街をはじめと共に、過去の腐敗から今の平和な街へと導いてくれた。

"お互いがお互いの方を向いて大切に思い合っていれば、血が繋がっていなくても家族になれるから"

施設長が昔言っていた、私とはじめの大好きな言葉。

‥この街がいつかそうなって欲しいと願って私達は。

この日から、今ここまで一緒に過ごして来た。これからもそれは変わらない。

ずっと。

‥見守ると決めたはじめの夢は、私の夢だから。











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