私の陽だまりくん(前編)【WIND BREAKAR】
第11章 はじめとわたし2
‥これがあの時、君の身に起きていた悲劇。
何も知らずにいた私はただ、突然来なくなってしまったはじめ達に勝手にショックを受けて落ち込んで。何か事情があるんだよ、と言って慰めてくれた両親の言葉にも納得出来ずにいた。
勿論、小学校に行っても君の姿はなくて。教師に聞いても何も教えてくれず、暫く休むそうだ、の一言で。
私はその言葉を信じてはじめが登校してくる日を待っていた。
しかし、季節が冬になる頃。
体調が悪化した私は登校が出来なくなってしまった。
あの頃は、マイナスな感情ばかりに支配されていたから身体が耐えられなかったのかもしれない。
そしてこの年‥私にも悲劇が起きた。
大好きな両親の事故死。
突然過ぎて理解出来ず、おかしくなりそうだった。あの時、祖父母がいなかったら私はきっと今頃壊れてた。
その後、何とか現実を受け入れて気持ちが前向きになって数ヶ月が経った頃。
‥君が児童養護施設に居る事を知った。