第4章 朝陽
sideつばき
怖いときとかやめて欲しいときは、涼太の手首を強めに握らせてもらうことになっていた
言葉が出せなくなってしまうあたしに、涼太は色々なことを提案してくれた。
俺も見落とさないようにしたいけど、やっぱり完全にっていうのは難しいから我慢せずに止めていい
拒否は全然悪いことじゃない。
自分の気持ちを最優先していい
涼太は本当によく見ていてくれるから、あたしが止めなくてもいつも止めてくれたし、涼太に触れられることが嫌だと思うことは本当になかった。
涼太が嫌なんじゃない
SEXで乱れる自分を見られることが恥ずかしくて嫌で……
涼太に変な反応だと笑われるんじゃないかって事が頭から消えない
ベッドルームはあたしにすべて決めさせてくれて、本当にベッドと一人掛けのソファがあるだけで、棚も何もないからカメラがないことは分かり切ってる。
だけどベッドに行くと落ち着かない
でも……
今この場所であたしの体は反応してる
体の奥からとろりと溢れるような温かさがあって、胸をそっと刺激されるたびに、優しく背中や腰を撫でられるたびに脚がむずむずと落ち着かなくなって動いてしまう
少し開いたルームウエアを脱がさないまま、胸の突起に優しく舌が当てられると、さらにそれは増した。
んっ……あっ………ぁっ…ゃっ…
りょっ……た……やぁっ……
ビリビリと響く刺激と涼太の優しい香りが鼻腔から脳に入り込んで、思考もドロドロに溶かされていく
飾りを捕まえたり逃がしたり……
キスもそうだけど、涼太の舌は信じられない程柔らかくて器用で……温かい
手はつないだまま、首から胸への優しいキスは止まることなく続けられて、あたしはもう恥ずかしいって気持ちよりも、もっともっと涼太と触れたいってこと以外何も考えられなくなる程、この行為に夢中になっていた
あっ……んっっ……はぁっ…‼
も……ダメっ……んっ…んっ…
出そうと思わなくても…
我慢したくてもできない程声と息が口から出て行ってしまう
気持ちいい……
幸せ……
「つばき………愛してる」
もっと……
もっと…
もっと涼太の事……教えて
涼太に、心も体も満たされる幸せを
もっと教えて