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北風と太陽【黒子のバスケ】

第3章 escada


side黄瀬

ご飯を食べ終わって一緒に片づけをしてソファでお茶休憩

天気がいいから緑茶よりも紅茶がいいって言ってつばきが淹れてくれて、いいタイミングでマカロンが届いたからそれもテーブルに出して、どの色が何味なのか説明を見ながら、どれも二人で半分こして食べた。


なんでも半分
辛いことも大変なことも全部半分

半分こして食べて二人で美味しいって笑うと、一人で食べるときの何倍も美味しい


なんでも倍に
嬉しいこととか楽しいことは一緒に倍に

ありきたりだし月並みだけど、本当に好きな子とはそうやっていきたい。






「つばき?」

「ん?」





















「病院、行かねぇっスか?」



なんて切り出そうかずっと迷ってた。

だけど、くどくどと理由を立て並べるよりは結論を先に言ってから納得いくまで話せばいいと思った。

俺はこういう風に考えてるって結論から伝えたかった






「……え?」

「別に、つばきが健康ならそれでいいんス。つばきがおかしいとかも思ってない。だけど健康上の理由で体が反応しないってことが0じゃないから、どっかに大きな病気とかないかだけ、ちゃんと検査して欲しい」


目を丸くしてびっくりしたように俺を見るつばきに誤解なく自分の考えを伝えたくて、昨日までに考えたことをまとめて伝えた。


納得してくれなければ何度でも話すけど、病院には絶対に行って欲しい。

俺の為じゃなくて自分のためにそうして欲しい。


何か病気があって、深刻なことになる前に治せるならその方が体にかかる負担は絶対に少ない

「あたしね……健康だよ」

「それは、ちゃんと検査しなきゃ分からないじゃないっスか。健康診断とかそういうのじゃなくて……」

「本当に健康なの」

「なんでそう言い切れるんスか?細かい検査とかしなきゃ分からないことがたくさんあるんスよ?」


自覚症状がないから健康だって事にはならない。

メンタルなら放っておいていいって事じゃないけど、体だったら一刻を争うことだってあり得る。


きゅーちゃんだってよく間一髪で助かった動物の話をしてくれるけど、そういう危険なことになる前に、体をちゃんと検査してほしかった。





「病院は………もう行ってるの」
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