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北風と太陽【黒子のバスケ】

第1章 北風


撮影したものを共有してた男4人全員が同じことをしてたらしく、ある時、他の男の彼女が撮影に気付いて問い詰めるとすべてを白状してつばきも知ることになった


ネットに流してる訳じゃないから大きく広がらなかったにせよ、究極的にプライベートであるSEXを他人に見られて、見られた相手は同じ大学で同じ学年。

自分を知らない相手に見られることだって当然嫌なのに知ってる人に見られたなんて屈辱でしかない

しかも撮影して共有してた理由は、誰が一番SEXが上手いか、誰が一番彼女をイカせられてるかの自己顕示欲争い。

それと彼女たちの反応が演技だとかそうじゃないだとか、くだらない話題のネタにしてた。

つばきは深く傷ついて、社会人になってから猛烈なアプローチをしてくれた人と一度お付き合いしたけど、色々とペースが合わなくて結局長続きしなくて、それ以来彼氏はいない


つばきは今でこそあの時のことを、バカ男たちのくだらない見栄争いって言ってるけど、本当は今だってきっと傷ついたことは忘れられてないと思う。

「あんずの周りにいい人いない?優しくて、かっこよくて、バカなことしない人」

「いないことはないけど、かっこよくはない。だってあたしの周りって獣医さんばっかりだからさ、みんなもう50歳とか…」


それでも最近は彼氏が欲しいって思ってくれてるからあたしは嬉しかった




何度も通りを見るパパが嬉しそうにあたしに振り向いて、大輝が来たことを教えてくれて自らお出迎えに行った。

そこは、あたしがお出迎え行くんじゃないのって思ったけど違うらしい



裏庭に回ってくるのに嬉しそうに話してるパパの声と大輝の笑い声…



と……
ん??




黄瀬君?




実はうちのパパは黄瀬君の大ファン
自分が黄瀬君だったらよかったとか頓珍漢なことを言って、よくドラマのセリフを真似してママに呆れられてる。


だから、たまにうちに来るって言ったら大騒ぎしそうだから秘密にしてたのに大輝が連れてきちゃった


「黄瀬君‼かっこいい‼‼いや、ほんとかっこいい‼」

この中で一番歳を食ってるパパの子供みたいなはしゃぎ声と黄瀬君と大輝の笑い声が聞こえて顔を上げると3人の姿が見えた。







「え………黄瀬って…黄瀬りょーた?………でっか……」

これが二人の出会いだった。
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