第9章 セックス
「細野さん、お待たせ。待った?」
「いや、今来たところだから大丈夫さ」
そう言うと二人で笑ったのだ。
「じゃ、買い物に行きましょう」
「そうだね」
僕たちはセンター北駅の駅ビルにある“あいたい”で食料を買うことにした。
このスーパーはちょっと広かった。
「今夜は何を作ってくれるんだい?」
「そうね、和食がいい?それとも洋食がいい?」
僕はそれを聞くと悩んだ。
どちらも好きだったからだ。
でも、どちらかを選ばなければならなかった。
僕は悩んだ末にこう話した。
「じゃ、洋食で…」
「わかったわ、洋食ね」
まゆみはスーパーのカゴを持つと買い物を始めた。
バター、小麦粉、ミルク、エビ、マカロニ、パン、その他諸々をカゴにいれていく。
僕は重たくなってゆくカゴをまゆみから受け取るとそれを持ちながら歩いて行った。
今日は何を作ってくれるのだろう。
僕はそう思っていた。
強か、買い物を済ますとまゆみは笑いながらこう言うのだ。
「今日はマカロニエビグラタンとサラダにパンにスープよ」