第9章 セックス
今度会う日はまゆみの仕事が休みの水曜日だった。
僕はシフトに水曜日を休みに入れた。
僕は、今日、まゆみの家に夕飯を食べに来ないかと誘われていたのだ。
まゆみは一人暮らしだった。
田舎は宮城県の仙台市にあるという。
僕と同じく専門学校を卒業してから上京したらしいのだ。
まゆみはLINEでこう言ってきた。
「今日は私が手料理で細野さんをおもてなしするわ。一緒に買い物にも行ってほしいんだけど、いいかな?」
もちろん、スーパーの買い物も喜んで僕は行く。
「うん、いいよ。一緒に買い物しよう」
そう書いてLINEを送った。
まゆみの自宅は市営地下鉄線のセンター北にあった。
僕が勤める百貨店の隣の駅だったのだ。
何という偶然だろうか。
でも、自宅に食事に誘われたという事は、もしかして僕とセックスすることを求めているのだろうか。
そんな事を考えていた。
待ち合わせ場所はセンター北の改札出口だった。
僕は、ケンタッキーフライドチキンの側で待っていた。
時刻は夕方の4時だった。
待つ事数分。
ジーンズを履き赤いパーカーを着たまゆみが僕のところに歩いてきた。