第5章 相談
「え?だって血の繋がた妹だぞ」
「俺だって、妹が居るさ」
誠にも20歳になる妹がいる。
それは、僕も知っていた。
「同じ妹が居るんだったら僕の気持ちも分かるだろう?」
「だぁかぁらぁ、別に好きになってもいんじゃねぇの?俺は妹の灯里を女として見てるぜ、それに親には内緒だけど灯里とはセックスもしてる」
「え?それって近親相姦じゃないか!!」
僕の声は大きくなった。
周りで飲んでいる客が僕を見ていた。
「そう、慌てるなよ、まぁ、落ち着け…」
誠はそう言うとビールを飲んだ。
枝豆を口に運んでいる。
「僕は、そんな事できないよ…」
「そんな綺麗ごとは言うな」
「綺麗ごと?」
「そうだ、それは綺麗ごとだろ?本当は妹の事が欲しくてたまらないんじゃないのか?」
僕はそれを言われるとまたしても耳まで赤くなるのを感じた。
そうなのだ。
僕は千尋の事が欲しくてたまらなかった。
「でも、それって罪じゃないのか?」
「はぁ?近親相姦なんて、昔からあることだよ…ただ、表に出ないだけのことさ」