第3章 同居
春先にしてはちょっと暑いくらいに感じる日だった。
僕は少ない自分の荷物を引っ越し屋に頼むと新しいマンションへと向かった。
マンションにはすでに千尋が越してきていた。
千尋の荷物も少ない。
家電などは僕が使っていた物を使うことにしたが、冷蔵庫などは二人なので新しく買ってもらうことになった。
テレビはエディからのプレゼントだった。
ちょっと大きめのテレビがリビングに置いてあった。
僕の部屋は玄関を入って左側のフローリングの部屋だった。
そこにベッドとパソコンを置いた。
千尋の部屋は玄関を入って右側のフローリングの部屋だった。
僕と同じくベッドとドレッザーが置かれていた。
お互いの部屋には小さいけれどクローゼットがあったので、洋服などはそこに掛けて置ける状態だった。
本当に二人とも荷物は少なかった。
僕は仲町台から市営地下鉄に乗りセンター南まで仕事で通っていた。
センター南の某大手百貨店の1階にあるアパレルショップで働いているのだ。
通勤にはとても便利な場所だった。
このマンションの家賃と千尋の生活費はエディが全部仕送りしてくれると言う話になっている。
僕は今まで通り、自分の稼いだお金で生活していけばそれで良かった。
確かに家賃が無い分、今までより幾分楽に暮らせるのは確かだった。