第3章 同居
エディはそう話すとジッポで煙草に火を付けてくゆらせ始めた。
「裕美、拓海くんの住まいはどこにあるんだい?」
「横浜市の仲町台ってところらしいんだけど」
「じゃ、そこの近くに二人で住めるマンションを借りようか」
「二人って、拓海くんと千尋かしら?」
「あぁ、そうだよ」
「それもいい考えね…」
もし、その場に僕が居たら大反対する案件だろうと思った。
だが、話は僕が居ない間に進んでいく。
エディ達は僕に何の相談も無しにマンションを探し始めた。
住所を母の裕美に教えなければ良かったと思ったのは言うまでもない。
エディ達は仲町台の近くに2LDKのマンションを見つけた。
そのマンションは、今僕が住んでいるアパートから直ぐの所にあった。
マンションは5階建てで1階部分は車のディーラーが入っていた。
その2階部分の203号室をエディは借りたのだ。
間取りは洋室6畳が2部屋あり13畳のリビングにダイニングが6畳程あった。
僕が住んでいるアパートより断然に広くて綺麗だった。
そんな僕が知らないところで決まってしまってからだった。
エディと母、裕美に呼ばれたのだ。
僕は仕事が休みの日に横浜駅近くにあるビジネスホテルに足を運んだ。
ロビーを通って5階に上るエレベーターに乗った。
506号室のベルを鳴らした。
すると直ぐにドアが開き母が出迎えてくれた。