第14章 コハロンさんとヒカックさんの守護霊
「忘年会来てくれたんですね。嬉しいです」
とヒカックさんが言うのは、この忘年会はドズルさんとヒカックさんが主催で考えてくれたスタッフを交えた交流会だからだ。私はその旨に感謝を伝えたが、ヒカックさんの周りにいる魚……どうやら熱帯魚らしい……がぐるぐると宙を泳ぎ回るので、私の視線が泳いでばかりだったかもしれない。
「そ、そういえば、他のお二人は来ているんですか?」
どうにか気を逸らそうと私がそう訊ねると、まずはコハロンさんが答えてくれた。
「Pはぼんさんのところに行ったんじゃなかったっけ……ぎぞくは……」
「ぎぞくさんはアレじゃない? おんりーちゃんのところに行ったかも」
とコハロンさんに続いて言ったヒカックさんの言葉に私はドキリとした。確かぎぞくさんにも明確な守護霊はいなかったはずだ。おんりーさんの守護霊、今日はいたのかどうか確認していない。
「私、ちょっと探してきます」
私は急に不安になり、二人との話もそこそこにぎぞくさんを探した。