第11章 カズさんとサンダーさんの守護霊
サンダーさん? と私が首を傾げていると、カズさんに呼ばれて女性が出てきた。
大人っぽくて綺麗な人だった。その女性がぺこりと頭を下げてこう名乗った。
「サカイサンダーです。こうして会うのは初めてですよね、ぼんさん」
柔らかな口調に私もびっくりしながら、ああ、あのパンダスキンの人だったのかと私は思い出していた。彼女の周りには二羽のオウムが飛び回ったり肩に乗ったりしている守護霊が憑いていた。とても大きくてカラフルな鳥だ。
「え、アナタがサンダー?」
一方のぼんさんは、サカイサンダーさんに対してとても驚いているように見えた。(というのは、彼はサングラスを掛けていたから詳細は分からないのだが)。
サカイサンダーさんがそうです、と答えると、ぼんさんは大きな声を上げて指を出した。
「ええ、サンダーだったんだ!」
「ちょっと、指ささないでよ、ぼんさん!」
とぼんさんとサンダーさんがやり取りしている横でカズさんが笑って。私も和むなぁとつられて笑っていると、サンダーさんの守護霊であるオウムが一羽、私の肩に留まった。何か鳴き声のような声でクルクルと鳴いたけど私にはなんて言ってるか分からなかった。でもなんとなく、いい守護霊のような気もした。