第2章 day1 イレイザーヘッド 相澤消太
相澤side
「あの‥先生には悪いけど‥」
上鳴の申し訳なさそうな声に
嫌な予感がして生徒達を見ると全員が先生をじっとみている
「まさか‥お前達全員が‥‥って事ないだろうな‥?」
いくらヒーロー界No. 1の美女だからと言って‥
全員はさすがに‥
「すみませんっ‥!さっき皆んなと話したんですが‥全員‥です」
『えっ?!何が全員なの‥?』
相変わらず鈍感な先生がきょろきょろと生徒たちの顔を見ている
「‥‥ここにいる生徒達の想いを寄せてる相手ってのが、先生だとさ」
自分で言いながらつい重いため息が出てしまう
『ええっ?!先生としてって事だよね‥?!それはとっても嬉しいけどっ‥!!みんなの好きな人だよ‥?付き合ってるお相手がいる子がいたらいいんだけど‥』
「先生わりぃ‥皆、先生としてだけじゃなくて‥」
切島がガバっと頭を下げるとその場にいた全員が頭を下げる
「助けて‥もらえないでしょうか‥?」
『みんな‥‥』
「おいおい‥そんな事‥教員と生徒が‥ましてや人数が多すぎるだろ‥」
ヒーリングガールの治癒の個性は口付けだ
当たり前のヒーロー任務ですら胸がチクチクするってのに‥
この人数と身体を重ねようと思ったら一体何回そーゆう行為をしろってんだ
『私で助けられるなら‥皆んなの事助けてあげたい‥』
「先生っ‥」
『でも相澤先生の言ったように教員と生徒となると‥私だけでは決められないから、校長先生にお話ししてみます‥だからそれまでしんどいと思うけど‥待っててくれるかな?』
自分の身体の事なのに
あっという間に決断してしまう先生に頭を抱える
でも‥そうだよな‥
「助けて」
なんて言われて
ほっとけるような性格してないもんな
「‥と言うわけで、俺も一緒に校長と話してくる。お前ら、変な行為だけはするなよ?」
「はいっ!」
全員がビシッと姿勢を正す
俺ですらキツイこの症状を
こいつらはよく頑張って耐えている
出来るだけ早く助けてやりたいが
「じゃあ行こうか‥」
『じゃあ‥行ってくるねっ!』