第10章 day7 死柄木弔
後ろからコンプレスに両手を掴まれていて動きが取れない
『離してっ‥‥おねがいっ‥』
「しないと死んじまうんだろ?俺が助けてやるよ」
にやりと笑った死柄木はまるで子供のように楽しそうに私の服を脱がせていってしまう
「この事荼毘が知ったら面倒臭い事になるぜ」
「荼毘は今九州に行っているから問題ない‥少なくとも今日は帰ってこないさ」
『んっ‥!』
「ははっ‥ちょっと指先が触れただけでそんな可愛い声でんの?これからどうなっちまうんだろうなぁ?」
死柄木の指先が掠めるだけで身体は反応する
まるで全身が性感帯になってしまったかのよう
『な‥んでっ‥‥こんな‥ことっ‥っ』
「なんでって‥さっきも言ったのに聞いてなかったのか‥?俺が、お前を欲しくなったからだ」
『こんな‥こと‥しなく‥っても‥‥』
話をしたい
死柄木の瞳の奥が揺らいだ時に感じた孤独
助けてあげないといけないって
そう
思うのに
『はなしっ‥きか‥せてっ‥‥あなたの事‥っ』
「あとでたっぷり教えてやるよ」
『んぐっ‥‥っん‥んんっ‥』
唇のフチを舌先で縁取られてから
口内の奥深くまで舌が入ってくる
苦しくて
解放して欲しいのに
その苦しさすら快感となって涙が溢れ出た
「はぁっ‥‥キスすら甘いな‥‥この身体で何人の男をダメにしてきたんだヒーロー?」
『んんっ‥!んっ‥ん‥っ』
「気持ちいいか?これからもっと気持ちいい事してやるから期待して待ってろよ」
赤いビー玉の様に透き通った目がどこか爆豪くんと重なって
とめどなく繰り返される溺れるようなキスで頭まで酸素がまわらず
ぼやっとした頭の中で判別がつかなくなってくる
『ばく‥ご‥くん‥っ?』
「俺は‥死柄木弔だ‥後にこの世界の王となる‥‥」
『しが‥ら‥きっ‥‥』
「弔」
『とむら‥‥くん‥っ?』
「そうだ‥これからのお前の主だ」
そう言うと血を吸うみたいに首筋に噛みつかれて
胸元
腰
太腿まで噛み跡を残していく
まるで自分の所有物だというように残されていく痕
その痕が熱く熱を持って
もっと欲しいとばかりに疼いてどうしようもない