第9章 day6 心操人使
身体がおかしくなっちゃったみたいに
腰のあたりを撫でられるとゾクゾクと今までよりも強い快感が這い上がってくる
あっという間に着ていた服を脱がされて
私の上には心操くんが覆い被さる
紫色の髪の間から見える切れ長の目
吸い込まれそうでじっと見つめていると
猫の扱いをよく知っているその手が
気持ちのいいところを次々に愛撫しはじめる
ショーツに手をかけられて
あっという間に長い指が入り口をなぞる
まだ指をいれられただけなのに
火照らされた身体は異常に反応してしまう
「っ‥」
長い指が中に入ってきて思わず心操くんの背中に抱き付くと一瞬痛そうに歪んだ顔
慌てて自分の手をみると猫のように鋭く尖った爪には血がついていた
『ごめんなさいっ‥心操くん‥‥』
こんなところまで猫ちゃんになってしまっていたのを忘れていた
すぐに治癒の個性で治したけれど
このままでは心操くんのことを沢山傷付けてしまうかもしれない
『捕縛布持ってる‥?』
「え‥?はい‥何かあった時の為にいつも持ち歩いていますが‥」
『じゃあそれで私の腕を‥心操くんを傷つけないように‥』
手錠をかけられるヴィランみたいに両手首を差し出すとびくりと身体が揺れる
「っ?!先生を縛るなんて出来ません‥俺は傷がついても平気ですから‥」
『お願い‥‥私が心操くんを傷つけたくないの‥』
「っ‥分かりました‥痛かったらすぐに教えてくださいね?」
カバンから出して来た捕縛布をしゅるりと優しく手首に巻きつけられる
その刺激だけでもどかしくて
身体に触れる心操くんの熱にも反応してしまう
「痛くないですか‥?」
『っ‥だいじょうぶ‥っ』
他のみんなよりも少し落ち着いていて大人っぽい声
洗脳されているわけでもないのにその声に息が上がる
その声で名前を呼んで欲しい
猫の扱いが上手な手つきで
疼いて仕方のない身体に優しく触れて欲しい
隠し切れない感情が尻尾に現れる
「待ち切れないですか‥?俺の事欲しいって思ってくれてるって思い上がってもいいですか?」
パタン
パタンと心操くんを強請るように動く尻尾
『も‥待てない‥っ‥』