第8章 day5 緑谷出久
緑谷side
昨晩相澤先生の話を聞いたあと
寮に戻ってからかっちゃんはすぐに先生の部屋へと歩いて行った
夜は変わらずどうしようもないほど気持ちが昂って
どこにもやれない身体の疼きと
かっちゃんと先生の行為を想像してしまっては
おかしくなりそうだった
「どうしよう‥‥このままじゃ僕‥‥先生の事襲っちゃうかもしれない」
日中はどうにか我慢できていたのに
昨日はもうその姿を見るだけで息が上がってしまった
催淫の個性は好きな人への性欲を抑えられなくなる個性だから
その個性にかかった人たちの中には
同意なくそういった行為を無理に行って
逮捕された者も大勢いた
「ダメだ‥‥無理矢理なんて‥‥でもどうしようっ‥‥いつまで我慢できるか分からないし‥」
浮かび上がった印はくっきりとさらに濃くなっていく
「先生に‥‥今日の夜‥‥聞いてみるしかないか‥いやでも他の人達だって我慢してるんだし僕だけ先にってのはなんだか申し訳ない気もするし‥」
『緑谷くん‥大丈夫?』
「へぁっ?!せ‥せせせ先生っ?!」
ブツブツと独り言を喋りながら歩いていると突然後ろから話しかけられて変な声が出てしまった
『今‥ちょっといいかな?』
「も‥もちろんですっ!!」
保健室の方へ手招きされてギクシャクと固い動きでついて行く
『お昼休みの時間にごめんね‥いきなり本題なんだけど‥今日の放課後、空いてるかな?』
「今日は特に何もないですが‥どうされましたか?」
『あ‥あのね‥相澤先生が緑谷くんがとってもしんどそうだから‥良かったら今日2人で出かけておいでって‥おつかいたのまれてるの』
「おつかい‥ですか?僕がしんどそうだから‥」
『遊園地もいってきていいよって‥チケットと‥近くのホテルもとってくれてて‥』
少し顔を赤くしながら言い淀む先生
「ええっ?!遊園地とホテル‥何ででしょうか‥ヒーリングガールは他県の病院まで出張にいっているのは知っていますが僕と一緒に‥となると‥何かお手伝いできる事があればいいんですけど‥」
鈍感な僕はイマイチピンとこず先生の顔をじっと見つめていると
白い肌がぶわっと赤く染まる