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【R18】僕のヒーローアカデミア 薔薇と棘

第5章 day2 late night 奪還


爆豪side



荼毘に抱えられて消えいきそうな先生は不本意ながらもあの日の俺と重なった


「渡してたまるかよっ‥」



爆破の勢いで奪い返そうと飛び出した俺よりも
あの日俺を掴み損ねたオールマイトが飛び出すのより早く


先生の腕を掴んだのはデクだった




「お前達に‥っ‥先生は‥渡さないっ‥」




「これは俺のもんにするって決めたんだよ‥手を放せヒーロー」



「いやだ‥っ‥絶対に離さないっ‥‥」




手を離さないデクに向かって荼毘が炎を出そうと手を前に伸ばす





「んな事したらテメェの大切なもんまで傷つけんぞ‥」




「かっちゃん!」




デクが掴んでいない方の腕をしっかりと掴む



「デク!爆豪!そのまま救出を頼む!後は任せろ」




エンデヴァーが叫んだのと同時に荼毘の腕の中から先生を奪い返す




俺らを視界から隠すようにして轟が氷壁を作って
その隙にプロヒーロー達が俺らの前に躍り出た




「緑谷っ‥先生は‥っ?!」



疲労困憊の中
よっぽど激しく犯されたんか



デクの腕の中に収まった途端にまた気を失ったみたいだった




「轟くんっ‥先生はきっと大丈夫‥っ‥今は気を失ってるだけだと思う」




「ごちゃごちゃうっせぇな!早く脱出すんぞクソデク!」




「分かってる!」






デクの腕の中に抱きしめられた身体



イライラが募ってどうしようもねぇ




それでも先生を両手でしっかりと抱き抱えて移動できるこいつに託すしかなかった




エンデヴァーやオールマイト達プロヒーローが相手をしてくれているおかげでヴィラン達がやってくる事はなく



急いで飛び出したビルの外には

多数の救急車や警察車両が待機していた




「ヒーリングガールっ‥」



ボロボロの姿をして動かねぇ先生をみて待機していた奴らが取り乱す





「気ぃ失ってるだけだ!早く救急車に‥」



「ショート!!分かりました!急ぎます!」




「死なせたらコロす‥‥」



「かっちゃん!そんな事言ったらダメだよ!」





静かに言い争う俺たちに深く頭を下げて
救急車の中に先生を運び込んだ



「無事じゃねぇと許さねーからな‥」




掌には汗が滲んで
グっと握りしめたまま救急車が走り去るまで見送った
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