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【R18】僕のヒーローアカデミア 薔薇と棘

第4章 day2 night 荼毘


目の前には荼毘の姿



要注意人物として何度も職員会議でも名前が上がっていた




炎を操る個性



一対一で向かい合う私に勝ち目なんてない



今攻撃されたらきっと死んでしまう




それでも目の前で血を流す彼を見ないフリする訳にはいかなかった





「はっ‥‥さすが‥じゃあこっちでじっくりと手当てしてくれよヒーロー」




『〜っ?!』





バッと荼毘に抱きしめられたかと思うとそのまま黒い何かに包まれて




気付けばどこかのビル?の中にいた





『あの‥っ‥ここは‥?』





雑居ビルのような寂れた部屋の中



ぽつんと真ん中にはベッドが置いてあった







「俺のこと、助けてくれるんだよなぁ?」





その大きなベッドに座って荼毘が大きく手を広げる





『はいっ‥もちろん‥っ』





おそるおそると近付いて
身に付けている衣服を脱がせていく





『私の個性は相手に口付けをする事で発動します‥少しの間だけでいいので我慢してもらえますか‥?』



羽織を脱がせて
白いシャツのボタンを外していくと傷口がみえてくる




「お好きにどうぞ」




ヒーローの事を嫌っていると思っていたのに
ニヤリと笑って私を受け入れる姿に少し違和感を覚える





でもそんな事でこの人を助けないわけにはいかない




胸元に着いた血液を持っていたガーゼで優しく拭き取って
複数に渡って傷付いた肌に口付けを落としていく




身体には沢山の火傷の痕




つぎはぎだらけのその身体をみてなぜか胸が痛む




『ーっ!』




全ての傷に口付けを終えて見上げると

見覚えのある優しい目でじっと私を見ていた





この目‥‥どこかで‥





そんな事を考えていたら
いつの間にか視界が反転していて




寝転ぶ私の上に荼毘が覆い被さっていた





『えっ‥?』




突然の事に身体は動かず
情けない声だけがもれる




「そんなに俺のことみてくれて‥‥俄然欲しくなった」




『んぅっ‥?!』




突然顎を掴まれるとそのまま荼毘の顔が近づいてきて



重ね合わされた唇の隙間から舌が入り込んでくる




『んんっ‥んっー!』






窒息しそうなほど深く溺れそうなキスに涙が滲む



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